ゲーム批評ブログ

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Metal Unit というゲーム

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 面白いゲームだった。

 アクションゲームであり、ゲームパッドは必須であろうと考えられる。

 が、ガチガチのアクションゲームというわけではない。

 特攻してボタンを連打していれば敵が全滅しているような内容である。シビアなジャンプを再三要求されることもないし、うざったい敵も居ない。ストレスはない。良い意味で頭を空っぽにできる。ただゲームパッドを握っているだけで十二分。そういう、これこれ、こういうアクションゲームでいいんだよ、という内容である。隙間時間にでも気楽に出撃できるし、やればやっただけの成果がある。周回型アクションRPGみたいな内容であった。

 

 チャプター2以降で本編開始、となる。

 出撃してボスを倒すことでストーリーが進行していくのだが、前のステージにも無限に挑戦できる。ステージは、小さく区分されているワンフロアが数珠つなぎになった一本道の構造であり、そこにいる敵を全滅させれば次に進める。

 早ければ30秒以内に、長くても2分以内に撃滅できるような構成である。途中には休憩キャンプがあったり、隠しフロアやダンジョンがあったりして、挑戦してもいいし、しなくてもいい、という感じである。武器を拾ったり、買ったり、合成したりできる。

 ステージの最後までたどり着いてボスを倒せば、回収した装備品やゴールドをすべて持ち帰れる。そうでない限りは、すべて、消える。後述するMPとCC、装備品の収集履歴を除いて。

 そして、すべてを失ったとしても、一度でも取得した装備品は、タイプごとに1つだけ自分の部屋の武器庫から引き出せるので次の出撃時に丸裸ということはない。

 ただし設定されたレアリティ(コモン、レア、エピック、レジェンド)が高い物はMP(マスタリーポイント?)が一定値以上にならないと、たとえ入手済みであっても武器庫には現れない仕組みである。=だから、触ったことがない武器でも、マスターするまでは装備してみなければならない。

 MP収集は地道な作業であり、装備品をひとつにつきMP1しかもらえない。の、だが、装着して戦っていれば5~10分くらいでマスターするので、とりあえず見習熟の装備品を掴んで出発して、入手したことがない武器を集めるだけでも、前に進めている感じがして楽しめる。(お手伝いロボットが装備した武装もマスタリーが上昇する)

 また、それらとは別にCC(クリスタルコア)という救済報酬がある。ゲームオーバーになった時や宝箱などからCCを獲得できる。これと引き換えに装備品やポーションの購入、基本性能の引き上げが可能である。出撃して装備品を集めてMP収集、持ち込めるレア装備を解禁させていきながらCCをゲットしてアップグレード。それらによって、さらに攻略を進める、というゲームサイクルが生み出されるわけである。

 

 ひとつひとつのフロアが短い。いろんな武器があって面白い。道具の変換の博打要素が意外と楽しい。なにより、ダラダラやれるアクションゲームは個人的に良ゲー。効率とか戦略とかは抜きにして、ゆっくりゲームをするのも、なにひとつとて悪くない。

 一方で、おすすめしない、というレビューの意見にもうなずける部分はある。翻訳、ストーリー、人格描写、会話パートの冗長さ、ステージ構造、単調さ・・・まあまあ。悪い所をあら探ししたって人生楽しくならないぜ、と思うのは俺の勝手だろう。そこに折り合いをつけれるかどうか、という部分は人それぞれに違っていて、それでいいのだと思う。その境目くらいにこのゲームは位置しているんだろう。だから評価が割れてしまうのかなあ、と感じた。

 本編クリア後にチャレンジモードを少しいじってから、ちょっとめんどくさくなってきたから、もう良いかな、と思って、プレイはやめた。それくらいでやめておくほうが、人生は楽しめるように思う。