ゲーム批評ブログ

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3 Minute Heroesというゲームの攻略について

 

前置き

 こういったストラテジーゲームは攻略法の発見や試行過程こそを楽しむものなのに、ずいぶんと無粋なことをするじゃないか、という意見もあるかもしれない。が、あまりにもこのゲームの攻略情報は少ないため、ネタバレ覚悟の人に向けて、俺が知っている情報を公開しようと思う。無論、間違っていたら、本当に申し訳ない、としか言いようがないし、メインで何度も使ってみないと味がしてこないヒーローがいて、俺自身も完全に全体を把握しているわけではないことは了承していただきたい。

 というわけでストーリーモードの攻略について記事である。

 

事前知識編 ゲームの仕様であり、知っておいて損はないこと

 

・一般的にデッキにヒーローを加えるほど行えるギミックの選択肢は増えるが、そのぶんだけ、リワードのばらつきが高くなり、欲しいカードが得にくくなる。

・デッキに加えたヒーローのカードプールから、固定報酬の3枚のカードやラウンドリワードでのカード改造での特別なカードに出現するようになる。

・一度デッキに追加したヒーローは削除できない。

・アップグレードしたヒーローは元には戻せない。

・各ヒーローは対応する戦利品(敵を倒すと確率でドロップする特殊効果をもったアイテム)があり、メインとサブで選んだヒーローの戦利品が初期ドロップとなる。それ以外の戦利品をドロップさせたい場合は、ラウンドリワードの戦利品調整から選ぶ。

・ドロップの取得方式を手動と自動で切りかえたい場合は戦利品調整のリワード画面以外にも(ラウンドリワード選択前に選べる)ドロップ一覧の画面からも操作できる。

・カードを削除する方法は、ラウンドリワードのカード改造から「カードに特別な効果を追加して使用後にこのカードを削除する」を使って、実際にラウンド中にプレイすることでしか削除できない。

・メインヒーローを選ぶと、そのヒーローカードが2枚もらえて初期デッキおよびリロールスキルが決定する。

・サブヒーローは各ラウンドの開始時に1枚ずつ自動でデッキに追加される。

・「カードが山札に移動したとき効果を発動する」というのは、デッキから墓地に直接カードが移動したときに効果が発動する、ということ。

・ジェムの所持上限は100。耐久値の上限も100。耐久値が上昇するときにその数値の分だけ回復するが、この回復効果は上限の時でも有効である。

・ゴールドの上限は100。

・クエストはラウンド中に特定の条件で自動発動する特殊能力で、ジェムを払うことで取得できる。ヒーローの種類ごとに0~1つ、必要なジェムが足りているものがランダムに出現する。どのヒーローもクエストは三種類あり、必要ジェムは5、10、15となっている(?)。ラウンド中に任意のタイミングでクエストを発動させることは難しい。逆に言えば、そのような仕掛けを構築できれば強い(ユニット設置を完全手動でやるくらいしか思い浮かばない)

・設置したユニットやヒーローを、ラウンド中に移動させたい場合は、回収や移動するカードを使うか、ダメージで死亡するしかない。ラウンド開始前ならば移動やユニットの換金ができる。

・中毒は死亡から伝播がうまくいかず消えることがある。ペスト医師には必ず返ってくる。

・気絶、中毒はボスにも有効である。ボスへの即死は固定ダメージとして処理される。

バーテンダーのマナスキルを自動化すると、手札がなくなったときに発動(リロード)する。そのように自動化マナスキルは独自のタイミングを持つので注意が必要。

 

攻略情報

・なにはともあれダメージソースが必要。押し寄せてくる敵を倒さない限り防衛は成功しない。物理(盤面での自動攻撃)、魔法(手札からのカード使用)、マナスキル、デバフ(火傷、中毒、即死など)、クエストなどのいずれかの方法を用意しなければならない。もしも商人・錬金術師・プリースト・発掘家などのサポート系ヒーローだけで組んでしまうとダメージソースに乏しい or 非効率でリソース不足に陥りがち。

遠距離から攻撃する敵への解答も必要。しかし魔法カードだけで対処するのもリソース的にキツい。ゴールドをブーストしたり、効率がいい魔法カードを使う、マナスキルや物理攻撃で触れるようにしておきたい。

・ときどき現れる物理/魔法無効敵への回答もあったほうがいい。が、対応はできないので諦める、という選択肢をとることが多い。ダメージソースを散らすうちに、ある程度対応できている、という経過をたどっているように思う。ペスト医師や忍者の一枚刺しの中毒で両方に対応可である。

・ダメージソースは散らしてあるほうが強い。そのほうが秒間火力が増えやすく、多様な敵や状況、ボスに対応しやすくなる。

・手札に欲しいカードのデッキ内比率を高めるようなカードピックをするべきである。強いムーブのカードはヒーローごとにだいたい決まっているので、そのカード以外は取らないほうがいい。デッキ枚数を増やすほど引きが不安定になり、リロード待ち・ゴールド回復待ちの棒立ちリスクが上がってしまう。そう考えていくと、ラウンドリワードで主要ヒーロー以外を追加するのはある程度のカードの確保が終わってからのほうがよいのかもしれない。

・一般的には手札回転速度が高いほうが好ましい。対応力や安定性が増して、棒立ちになるリスクが低くなるからである。リワードで主要ヒーロー以外を取って一枚刺しするだけでも、それらのリロードやドロー、ゴールド生産する補助効果で見違えるように動きがよくなることがある。

・「クエスト」は懐疑的に採用するほうがよい。ダメージ系は空打ちすれば無意味だし、特質系も欲しいときに発動するわけではない。一部の撃ち得系を除けば、余裕があるときだけ受注する、でもいいと思う。

・遅延デバフはあくまでも時間稼ぎでしかない。冷気、気絶、押し込みなどの効果はダメージソースよりも優先順位が低い。

・中毒をメインで採用するなら他のダメージソースはあえて使わないほうが敵に蔓延させやすい。即死とはシナジーがあるので併用可である。

・特定のシナジーに寄らないと活躍しにくかったり、特定の型でわかりやすく強いヒーローがいる。たとえば、狂信者と釣人は山札移動のデッキ厳選型、発明家はユニットがらみ、預言者はマナ回復軸、吸血鬼はメイン採用から蝙蝠カードが生きる集団戦法が強い、など。

・必ずしもボスを倒さなくてもいい。耐久値が1以上でタイムアップになっても勝ちである。すなわち回復ギミックや、耐久値が100あることの優位性がここにある。ファーマーのクエストチキンはだから強いのだ。

・こうすると弱くなると逆説的に考えてみると、序盤から非主要ヒーローを追加しまくる、シナジーメインのヒーローを無目的に獲得、サブとメインで役割がかぶっている、デッキ枚数が多すぎて挙動が不安定、ゴールド不足・手札不足・リロード待ちになっている棒立ち時間が長い、物理/魔法無効や遠距離敵が来るだけで半壊する、などの状況を避けるような構築を作るべきである。

 

もっとコアな攻略情報

・サブヒーローはラウンドごとの自動追加でデッキパワーが上がるような選出をするべきである。それは盤面に数が増えてアップグレードすることで防衛力が上がるということであって、マナスキルや物理攻撃力が物を言いやすいカテゴリーだと考えられる。逆に、ラウンドリワードからの一枚刺しと比べても、それほど変わらないようなら、そのサブ採用は最適ではないのだと思う。

・(ハードモード限定)敵の攻防の補正率を下げたり、自分の攻防率を上げることも攻略方法のひとつである。早いラウンドでそれらの効果をもつドロップやカードがあれば積極的に拾うべきだと思う。相対的にバーバリアンや釣り人は強くなる。

・祭壇は即解除するか、注視か放置かの判断をするべきである。後になって棒立ちから被害がかさんで仕方がなく解除というのが一番よくない。耐久値10と盤面の状況を見てどっちがいいのかを考える癖をつけたほうがいい。特に、沈黙、リロール禁止は全壊の危険性があり詰みやすいので注意。耐久値回復ギミックは祭壇対策になるということを覚えておく。

・リワードで主要ヒーロー以外を追加するなら後々を考えて選ぶべきである。どう頑張ってもリワードのみで三人集めてアップグレードというのは無理だろう。リワードヒーローはたいていが単発での採用になり、すなわち(ベテランヒーローを運よく見つけない限りは)物理攻撃やタンク性能のみを期待した採用は、終盤のパワー不足で不良債権化するフラグでしかない、ということになる。ナイトやバーバリアン、ハンター、ダークウィザ、吸血鬼のような物理性能に重きがあるヒーローである。

 逆に一本刺しでも最後まで活躍できる特性はマナスキル(やクエスト)が強いことだと考えられる。具体的にはギャンブラー、バーテン、商人、ファーマー、錬金術師、ペスト医師、忍者、盗掘師などの一枚差しでも仕事ができるヒーローであろう。

 まったくリワードヒーローに向かないヒーローとしては、狂信者、釣り人、預言者のような尖ったキャラ、発明家やプリーストなどのアップグレード前提のパワー調整がされているヒーローも採用しないほうがいいように思う。

・ボス戦までにはボス用の対策を考えておく必要がある。ボスは遠距離攻撃で、HPが高いので、こちらの物理攻撃が射程不足だったり、魔法攻撃だけで対応してもガス欠になって倒しきれない。デバフや、手札回転率などを高めて魔法が連発できるような構築を意識しておくべきである。

 またどんなに頑張ってもボスの強力な攻撃で盤面が壊滅→押し寄せてくる雑魚的ラッシュで敗北、という流れが起きやすいので、ゴールド生産アップや手札回転率を高めてヒーローの数を増やしておくことで盤面を早く再形成できるような構築を組んでおくほうがボス戦での被ダメージを抑えやすくなる。パラディンの無敵は盤面を守ってくれるのでボスに強いカードである。

 

まとめ 以下の要素が存在することを認識しておくと勝ちやすくなると思う。

・ダメージソースの分散・・・分散しているほど安定。物理、魔法(マナスキル含む)、ダメージデバフ。

・長射程攻撃・・・射程距離が長い攻撃や全体攻撃、魔法攻撃。

・ダメージデバフ・・・火傷、即死、中毒、光輝、脆弱を撒ける性能。

・遅延デバフ・・・冷気、停止。他があってこそ生きる。

・メタ強化能力・・・ジェム増加、山札の少なさ(引きの良さ)、ゴールド上限。

・手札回転効率・・・少ないデッキ、ゴールド生産ブースト、リロールやドロー系効果(バーテンとギャンブラー、商人やファーマーの一枚刺しでも十分に効果がある)

・特質系能力・・・クエスト、ドロップ。

・バフ・・・回復、迅速、パワーアップ、無敵(エリア無敵は対ボスに強い)

・対ボス性能・・・攻める方法として、中毒、魔法、マナスキル、長射程物理攻撃。守りとしては無敵、高HP、回復、ゴールド生産、停止、リロ短、ドローなどを準備する。エストは盤面が空になると発動しにくく、ドロップは機能しないことが多い。エリア無敵、立て直し速度が速いこと、ダメージの爆発力があれば、なお良い。

・盤面の再形成速度・・・盤面を立て直す速度(ボス、祭壇)。ヒーローのHPが高い、クイックリロール、ドロー、Gチャージ、G上限UPなどによって決定される。

・コンボ・・・効果付与してハイリターンを狙えるカードをどれだけ持っているか。デッキの回転率が高いほどリターンは大きくなる。

シナジー・・・リロール・マナスキル・カード効果などが相互作用して強力になる仕組みを備えていること。コスト以上の働きやデメリットを消して運用できる。

 

実際に俺が使ってみて、気持ちいいなと感じたPT例

 商人メイン、サブウィザード軸。商人の蜃気楼でゴールド上限をあげて、Gをじゃぶじゃぶにする鉄板構築。ウィザードはマナスキルで手札補充でき、火傷発生する砲台としても優秀で、火力魔法を多く持っているので殲滅性能の底上げに隙がない。リワードでファーマーか商人、バーテン、ギャンブラー、錬金など、ダメージソース以外で役に立つ連中を追加するだけで加速度的に強くなる。

 ファーマーメイン、サブギャンブラー軸。いろいろ試した結果、ハードモード10をクリアできた組み合わせ。まずメインのファーマーが強い。自分でG生産して自分で重く強い魔法カードを撃てるシナジーを持っている。そしてクエストも優秀。チキン発動は耐久100&回復をこなし、小屋掃除は範囲冷気攻撃でほぼ最高の性能をもつ。ギャンブラーは、ココがいいんだ!という特別な理由は特にないんだけど、やってみた結果として、この組み合わせが一番強かった。

 今になって考えてみると、おそらく、ゴールドを使わずにファーマーとは異なる領域で仕事をすることが重要なのではないか、と思う。ギャンブラーはリロール補助のマナスキルでデバフ撒き自動砲台として沈黙祭壇でも動く、置くだけで仕事をするから盤面を再構築するにも早い。全体デバフ撒きの魔法カードはどんな状況でも腐らないし、サブヒーローとして数が増えていくことでデバフ撒き能力も相加的に強化されていく。

 直観的には、こういった低電力・低DPSのヒーローは役に立たなそうだ/ほかにもっと効率的で高いダメージ効率のヒーローはあるだろうに、と思いがちだ。しかし全体で見れば、すでにファーマーという強大な主砲が鎮座してリソースをそっちに投入しているわけで、もう火力は必要なく、ランダムデバフなどの細かい機能のほうが全体の対応力をあげてくれるのだろう。いろいろなストラテジーゲームに応用できる考え方かもしれない。

 

 メイン預言者パラディン:決して強くはないのだが手動マナスキルでパワーアップからの全体攻撃で雑魚を一掃する気持ち良さが全一。ポポポ、ポーン!みたいな効果音が最高。むろん、沈黙で終了するのであしからず。