ゲーム批評ブログ

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Loop Heroというゲーム

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 面白い。(30時間はプレイした)

 セルフ栽培系のモンスターロードに勇者を周回させるゲームだ。効果を誘発する場を設置したり、装備を選ぶハクスラ要素があり、デッドラインを見極めて最終的にはその面のボスを打倒することがクリア目標となる、と書いてもよくは分からないと思う。やってもらうのが一番だろう。

 つまるところ、変化球系のゲームなのだ。

 なにしろ独特な雰囲気がある。ファミコン風なセンテンスを感じる。グラフィック、音楽の組み合わせがファミコンゲームのような型にはまらない独特な雰囲気をかもしだしているのだろうか。説明の少なさもファミコン的な意匠を感じる。いじっていれば分かるようなゲームシステムである。日本語にも対応しているので言語学的な心配は無用である。

 このゲーム、スタートしてから何も考えずにプレイしてもゲームオーバーを連発するだけに終わるだろう。プレイに伴うリソース獲得も伸びず、絶対的な戦力底上げになる設備拡張も思うようにはいかない。そこが最初のハードルなのだと思う。ここで躓いて低評価の人もいるだろう。

 そこから、プレイヤー側を有利にする要因がどこにあるのか、どうすれば、そのアドバンテージを増やせるのか、をきちんと考えなければ、うまくループはできない。そのうえで徹底的に粛々と考えたことを実行していく必要がある。個人的には、その試行錯誤を楽しむゲームなのだと捉えている。逆に言うと、その部分がクリアになってしまえば、あとは作業感が強くなってしまうゲームであろう。それ以上の探索はするべきでは無いのだ。霧が晴れて、すべてが明らかになってしまえば、もうそこに留まるべきではない。どんなゲームにも、快く遊ぶに適したプレイ時間はあるのだと考えている。しゃぶりつくそうとすれば、長居をしすぎてこのゲームを嫌いになってしまうかもしれない。レビューを見る限り、そうして低評価を出した人も居るように見受けられた。

 わからないからこそ楽しめていた。それでいいじゃないか、と思う。