ゲーム批評ブログ

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Nexomon: Extinction というゲーム

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 難しく考える必要はないゲームである。

 面白い、と言い切れるかどうかは分からない。誰にでもお勧めできるか、というとそうでもない。

 が、つまらないわけはない。やるべきタスクは常にあるし、ランダムエンカウントするモンスターを倒し、レアなモンスターを捕獲し、ボスとの戦いに備えて、勝利する。ゲームパッド推奨である。以上。

 

 と、ここで終わってしまうわけにもいかないので、もう少し、書いてみようと思う。しかし、基本的には、さっき述べたとおりのゲームである。旧式デザインのRPGゲームとは往々にしてそうなのだろうが、俯瞰してみれば与えられた指示通りに動くだけのお使いゲームである。しかし、どんなプレイヤーでも抱擁してくれる。決して拒絶はしない。やればやっただけ、返ってくるものがある。誰しもが選ばれし者になれる。要は、クリーチャー捕獲RPGゲームのカイロゲームみたいなもんである。そして、俺だって、そういうゲームがやりたくなる時もあるのだ。

 このゲームの翻訳については、多少難あり、といった感じだった。モンスターのスキル欄に、違うタイプだと誤認させるような文章が書いてあるパターンが多いが、気にしてはならない。モンスターはノーマルともう一つの属性しか扱えない。この割り切りは正直好きだ。

 

 ゲーム内容は、運命。伝説。ポケセン。捕獲。レベルアップ。進化。トレーナーバトルなど。ポケットモンスターを踏み台にして作った後発作品である。

 ポケモンはサンムーンからやっていないので、それと比べてどうだ、などのテクニカルな言説は持っていない。とにかく、このゲームをやる上で、俺が重要だと感じたことは、序盤に歩き回りすぎるな、ということである。

 このゲーム、自由度が高い。最初っから色々と動き回れる。しかしそこでウヒョオオオオとはしゃいで、散策に膨大な時間を費やすと、飽きる危険性があるということだ。絶対やめたほうがいい。後で回る時には野生生物もトレーナーもレベルがあがっているので、経験値稼ぎにもなるし、もっと良いモンスターが捕獲できるし、種類も増えていく。どうせ、今行ける場所には後で行くことになるわけだし。

 突き詰めて言えば、これは、ポケモンも含めた大概のRPGが孕む脆弱性だと思う。ゲームの枠組み的な意味合いでのフレームというかユーザーインターフェース(ここではポケモンバトルを主軸にしたゲームの内容)がプレイ中、終始、同じなので飽きやすいのだと思う。ランダムエンカウントにジャマスンジャネーゾ!、と、ちょっとイラつき始めてきたら危険信号である。エンカウントをオフできるアイテムが見つかるまでは、なんとか気持ちを持たせたい。自分が気持ちよくプレイできることが第一だ。そのためには努力が必要である。だって、その心地よさを得るために、このゲームをやってんだからね!

 

 次に、各属性の相性については、ゲーム内で糞親切には教えてもらえないので、以下のガイドの相性表を勉強しておくことをオススメする。

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 このゲームはカイロゲームのようだと言ったが、難易度に関しては、そうでもない。決して安易でも簡単でもない。適当にPT6体連れていけば、どんな敵でもプレイヤー補正で勝利できる、ということはない。ポケモン達の種族値もそんなに変わらないし、レベル差で圧倒していない限りは、タイプ相性で優位をとらなければ普通にキツいバランスである。ポケモンを昔からやっている人間が常識として持っているタイプ相性勘が通用しないのは新鮮である。どのタイプがどれに強いのか分からない、というポケモン始めたての気分がもう一度味わえるのはありがたい。

 

 状態異常についても以下のガイドで勉強したほうがいい。誰も、教えてはくれない。

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 このゲーム、ダンジョンは短いし、バトルも嫌なら避けられるようになっていて、非常にスキップ性能が高いように思えた。ストーリーの進行にそって、敵のレベルも上がるし、学習装置的なコアを量産できるので、レベルが低いモンスターで経験値を大量獲得→高レベルのメンツも経験値うめぇできる仕様になっている。レベル上げのためだけに作業を要しない。美味い所だけを食ってヨシ!という許しがある。長々と遊ばなくてもいいんだよ、という製作者の愛がある。なんかRPGでもダラダラやりたいな、と思ったら、買って損はないと思う。